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「 張り込み調査の基礎 」 の項目一覧

架空のストーリーを作る
昼夜の張り込み調査
複数の探偵での張り込み調査
喫茶店での張り込み調査
車での張り込み調査
発信機を使っての張り込み調査
住宅街での張り込み調査
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架空のストーリーを作る

探偵の張り込み調査の前に、まずは周辺の下見から始める。その結果、仮に近所に工事現場があり、工事期間が判明したとしよう。そんな時は事惰を話し、ときには作業員の1人になりすますこともある。仕事はしないでも仲間に入れてもらうのだ。

その場合には、探偵であることは明かさず、「架空のストーリー」を用意したうえで事情説明する。商店街なら、市場調査といったストーリーが有効である。「この辺りの客の出入りを調べている」と、伝えれば不審がられることはまずない。

昼夜の張り込み調査

昼間は視界が明るく張り込み調査がしやすい反面、探偵自身も周囲から見えやすく、不審に思われがちである。したがって、昼間の張り込み調査は、“太陽を背にして張り込むこと”、である。つまり、逆光状態に探偵自身の身を置くことである。

逆に夜間は調査対象者の近くで張り込むのがよい。探偵自身も見にくいが、相手も見にくい。さらに、昼の太陽と同様、例えば車のヘッドライトなどを背にするのが望ましい。

複数の探偵での張り込み調査

現場の条件にもよるが、例えば、大きなビルなどの場合複数の探偵で張り込むこともある。当然ながら、探偵複数で一箇所に固まっていたら目立つ。そのため、分散して張り込むのがベストである。

たいていは、各役割分担に分けて探偵は張り込みにあたる。例えば、まずー人の探偵がおとりになり、調査対象者の顔の確認や出入りチェックだけを済ます。そして他の探偵に報告をしたおとりは、その後すぐに現場を立ち去るというように。

もちろん探偵複数で張り込むにしても、それぞれの探偵が個人で完全な張り込みが出来なければ意味がない。

喫茶店での張り込み調査

探偵の調査:張り込み探偵が調査対象者を尾行している時に、調査対象者が喫茶店などに入ることもある。その場合は、まず喫茶店の出入口のチェックを行なう。出入口が数ヵ所設けられた店もあるので、これは探偵にとって最低限必要な確認作業となる。

しかし調査対象者が店に入っても、店が混んでいて入れなかったり、待ち合わせた人が来ていなかったなどの事情ですぐに店を出ることがある。携帯電話が普及した今、待ち合わせ場所などは簡単に変更されると考えるべきである。

仮に張り込み調査の対象者が店内に居座ることが確定的になって、証拠写真や会話を聞くため探偵が店内に入る必要が生じても、すぐ後を追って入らないのが基本だ。会話を聞くために応援を頼むこともある。もし1人で聞くなら、座る位置は調査対象者の後ろが基本となる。
同時に探偵は、変装したほうがいいかどうかも判断する。

車での張り込み調査

探偵であれば、車中で張り込むということはまずない。特に住宅地では、路上で駐車しているだけで怪しまれるもの。何より、第三者に車のナンバーを覚えられてしまうのが怖いことだ。調査対象者が、自分が調べられていると全く思っていなくとも、何らかの理由で別の人物が探偵の不穏な動きを警戒している可能性もあるからだ。

また、調査対象者が車で移動することがわかっていて、車での尾行が必要な場合でも、探偵は車から離れて張り込む。また駐車場所も慎重に選ばなければならない。無造作な路上駐車は通報される可能性が高いからだ。

どうしても車での張り込みしかできない場合は、探偵2人体制をとる。1人は車中、1人は外で張り込み、というように。車中では運転席を避け、必ず助手席に座る。ドライバーを持っているふうに装えば、怪しまれる確率を低くでなる。

発信機を使っての張り込み調査

調査対象者の居る場所の付近で、探偵の張り込みがあまりにも困難な場合に限り、発信機やCCSカメラ(画像を電波で送信できるカメラ)などを使う。たいていは、調査対象者が外出したことを確認するため、玄関口に発信機を取り付け、ドアが開く「ガチャ」という音を拾ったりする。

例えば、高層マンションの場合、同じフロアで探偵が張り込むのは困難を要する。またオートロックで入れない場合など、この方法が活きてくる。

住宅街での張り込み調査

住宅街は探偵の張り込みが非常にやりにくい。平穏な生活を望んでいる住民たちは、些細な周辺の変化に敏感であり、警察に通報される率も高いのである。そこで、探偵自身が怪しまれないための風貌や姿形はもちろん、何を聞かれても大丈夫なように、架空のストーリー作りが特に重要となる。

張り込みとは気づかれないまでも、周辺住民は不審な人物に過敏になっているのだ。住民に「何かこの辺にご用ですか。」などと尋ねられ、なんとかストリーを作ってその場をやり過ごしたつもりが、いつの間にか警察官が現われ、所持品検査寸前の目に合うこともある。

防犯に対して誰もが意識するようになった時代だからこそ、住民を完全に「納得させる」だけでなく、完全に「安心させる」ような架空の設定作りが探偵にとってますます重要となる。

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