探偵は依頼人から調査対象者の写真を受け取ったら、その風貌をほぼ完全に記憶しなければならない。探偵にとって現場で調査対象者の写真を取り出して見る、ということはまず出来ないからである。
記憶する方法として、まず、身近にいる似た人、似ている有名人などとダブらせて覚える方法がある。また簡単な記憶方法としては、写真と初めて見た後、しばらくは他の用事をやり、時間をおいてまた見るというもの。さらに別の用事をして、また写真を見ると、都合3回、その写真を見たことになる。
長時間続けて見ているよりも、インターバルを取って何回も見たほうが、より強く記憶される。この場合、ほかの用事をすることで写真から意識をいったん外すのが重要。次の日にもう一度見るのもいい。
写真だけでなく、生身の人間でもそうだ。初めて本人の顔を見たら、しばらく目を閉じてまた見る、ということを繰り返す。続けて見ていると、次第にボヤけてきて逆に印象が薄くなるものなのである。
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