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尾行調査の失敗

探偵の尾行調査の失敗は、なかなか表面に現われないものである。むろん、調査対象者を見失った、あるいは尾行に気づかれた、というのは完全な失敗だ。

しかし、調査対象者を見失わずに最後まで見届け、写真撮影などの証拠もしっかりおさえたら、それで尾行に成功したといえるだろうか。問題は結果ではなく、その調査の過程なのである。

例えば、空いている電車内で尾行中の探偵が、少しでも調査対象者から目を離したら、その時点で尾行は失敗だ、といえる。調査対象者はたまたま同じ電車に乗り続けただけかもしれず、目を離した隙に降車した可能性は皆無とはいえないからである。或いは、ふとした拍子に、電車内で探偵が調査対象者の真正面に出てしまったが、たまたま調査対象者は眠っていたというケースなども、単に運がよかっただけなのだ。

そんな風に運に頼った調査を探偵が続けていたら、いつか、調査対象者を完全に見失う、その場で気づかれる、という大失敗を犯すはずである。本来、運に任せた探偵の調査などあってはいけないものだ。

極論すれば、尾行の失敗はすなわち、探偵としての失格を意味する。尾行の失敗は、他の探偵術の失敗よりも致命的だ、考えられる。

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