タクシー、車での尾行は、どんな場合でも、車そのものに注意がいきがちである。そのため、思わぬ見落としをする探偵も少なくない。
車は単なる移動手段に過ぎない。尾行の対象はあくまでも、車の中にいる人間である。車といえども、単なる箱である。そのことを忘れてしまっては、探偵の凡ミスが起きてしまう。
例えば、調査対象者がタクシーを降りたのに探偵が気づかない、なんてことがよくある。タクシーに乗ったのだから、1区間くらいは必ず乗っているだろうという先入観が失敗のもと。曲がった先が渋滞している時など、歩いたほうが早いかと思い直してすぐ降りる客はいくらでもいる。
また釣りもレシートもいらない客であれば、ドアが開いて降りるまではあっという間である。しかも、降りたそばから新たな客が乗れば、降りたようには見えないだろう。
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