「 探偵に必要な道具 」 の項目一覧
- 探偵の常備道具
探偵にとって事務所内で使用する道具は、電話、ファックスなどの連絡用機器、コンピューター、文房具、資料整理用具があればことが足りる。
肝心なのは、普段から常備している道具で、以下の道具がそれに当たる。
・カメラ
・テープレコーダー
・小型懐中電灯
・折りたたみ傘
・日よけの帽子
・眼鏡/単眼鏡
・ビニール袋
・現金と免許証また、探偵にとって携帯電話は現場調査の際に絶対必要な道具とはいえない。それは、万が一落として紛失した際、調査に関わる連絡先が第三者に暴かれる可能性が高いし、自分の素性や関係が明らかにされることもあるのだ。それによって、依頼者の信用を失ったら大変である。
本物の探偵にとって、必ずしも携帯電語は必携のツールとはいえない。ただし、状況によって便利に使えるならむしろ積極的に利用する。とはいっても、万が一のことを考えて、電話の名義を探偵自身のものにしておかないなどの配慮も必要である。
- テープレコーダー
探偵に必要なテープレコーダーは、大きく分けて二つ。相手との会話を録音するタイプとメモ代わりに自分の声を吹き込むタイプがある。
いずれも、小型で高性能なものが望ましいが、最近では録音機能付きの携帯電話が出てきて、尾行中のメモ録音には重宝している。随所で「何時何分○○に入った」と吹き込むのだが、これは端から見れば携帯電話で会話しているようにしか見えないので何かと好都合なのである。
また、別に携帯電話でなくとも、小型のボイスメモ機器も結構使える。テープでなく、ICメモリーによる録音で、消去も簡単なので活用している探偵は多いようである。相手の声を録音する際は、たいてい、小型のレコーダーを上着の内ポケットに忍ばせておくのが普通である。
しかし、探偵にとって、本当に最後の「録音」手段とは、機械に頼るものではない。どんな機器も持ち込めない、危険な状況だってないとはいえない。最後は探偵自身の目と耳、そして頭脳が物を言うのである。
- 小型懐中電灯
小型懐中電灯として、探偵の間で使いやすいと評判なのは、米国製の「マグライト」である。これを専用の携帯ベルトで、腰に付けておくのが一般的だ。
またレンズ部分を外して垂直に立てれば明かりにもなるし、いざという時にはこれで相手を突き、護身用具として使える。このマグライトはアウトドアショップなどで一般に市販されている。
- 傘
探偵として持つ傘は、携帯に便利な折りたたみ式に限る。それも、背広の内ポケットにも入る超小型の折りたたみ傘がのぞましい。特に、三段式に開閉できるものはかなり小さくなる。
傘は、探偵の尾行・張り込み中の不意の雨を避けるのみならず、いざという時の護身用具として、相手を突くのにも使えるものである。
- 日よけの帽子
探偵として持つ帽子は、主に簡単な変装用に使うもので、色違いのリバーシブルタイプがいい。綿素材で小さくまとまるもの、あるいは、サラッとした生地で雨をはじくようなものもいいだろう。
変装以外にも帽子は使える。帽子というものは何かと目印になるのだ。探偵同士で落ち合う時、依頼人が現場に来なければならない時など、帽子の色を伝えればすぐに見分けがつくものである。
あるいは、帽子に手をかけて外す、帽子を脱いでまたかぶるなど、野球におけるブロックサインのような動作での交信も容易となる。探偵として帽子による連絡方法はかなり有効なのである。
- 眼鏡/単眼鏡
探偵の変装用としてもっとも無難で有効な眼鏡は黒縁のものである。黒縁だと眼鏡自体に印象が残りやすく、眼鏡を外した時との顔の印象の差が大きいのである。これと先ほどの帽子をセットするだけで、顔自体の印象はかなり違ったものになる。探偵が簡単に素顔を隠したいなら、黒縁眼鏡と帽子は欠かせないアイテムなのである。
単眼鏡は張り込みの際によく使う道具である。探偵ドラマなどでは、探偵の調査ぶりを目立たせるために大きな双眼鏡を使ったりしているが、あれでは大げさ過ぎる。手にすっぽりと収まる単眼鏡なら目立たない。
単眼鏡は、、アウトドアグッズを扱う店などで一般に市販されている。
- ビニール袋
ビニール袋ちょっとしたものを入れるのに役立つ、という目的もあるが、むしろ探偵の変装の時に買い物帰りを装うのに効果的なのである。特に最近なら、コンビニエンスストアの袋を持っているだけで、瞬時に生活感がにじみ出る。
パリッとしたスーツ姿の男性がコンビニの袋を下げたところは、その街の住人か、付近で勤めているサラリーマンにしか見えなくなると思われる。
- 現金と免許証
探偵にとって、いざという時に頼れるのはキャッシュカードやクレジットカードよりも現金である。カードは紛失時に身分が割れるおそれがあるためである。
探偵にとっては常時多めに現金を持っていることが重要である。多めの目安としては、普段持っている金額プラス5万円、というのが適当だろう。5万円余分に持っていれば、たいていのアクシデントに対応できる。
尾行対象者が、突然新幹線に乗って遠出した、という時も5万円あれば大丈夫である。どこでもカードが使え、現金はいつでもおろせるから、というような考えは禁物である。
車の運転免許証については、探偵にとって絶対に必要、というわけではない。持っていないよりはあったほうがよい。尾行した先で急に車を運転する場合もあるので、常時携帯がのぞましい。